リッチー・フォークナー
1980年1月1日生まれ
ロンドン出身
Judas Priest/ELEGANT WEAPONS
【画像引用元:https://www.billboard.com/music/music-news/judas-priest-richie-faulkner-second-open-heart-surgery-1235146343/】
今回のギターヒーローは伝説的なバンド「ジューダス・プリースト」に若くして抜擢されたギタリスト、リッチー・フォークナーです。
【画像引用元:https://www.sonymusic.co.jp/artist/JudasPriest/】
リッチーは世界的に人気のあるヘヴィメタルバンドJudas Priest/ジューダス・プリーストで長きにわたって活躍していたギタリスト、K・Kダウニングの後任として2011年から活動しています。加入当時31歳という若さで大抜擢され今でも大注目されています。
【画像引用元:https://loudwire.com/k-k-downing-thinks-of-richie-faulkner/】
K・K・ダウニングと共演するリッチー・フォークナー
ジミヘン×ブリティッシュハードロック
リッチーは8歳の時にジミヘンのビデオを観たのがきっかけでギターを始めることになり、父親がブラック・サバス、ディープ・パープルのファンであったことからロック、ヘヴィメタルの楽曲を中心に練習していたそうです。13歳の頃にはアイアン・メイデン、UFO、シン・リジィの曲を網羅しており地元ではメタルギタリストとして名が知られていました。
そして、地元の楽器店のオーナーから誘われてライブでギターを演奏したのをきっかけに、リッチーの交友関係は音楽界に広がり、ディーズ、ヴードゥー・シックス、ローレン・ハリスバンド、エース・マフィアと、いくつかのバンドを経験していきます。
後継者
2011年。ジューダス・プリーストのギタリストK・K・ダウニングの後継者として共通の友人からリッチーが勧められたが、連絡の行き違いから当初リッチーは冗談と受けとっていました。「まさか、自分がジューダス・プリーストから誘われるわけがない」とメールも迷惑メールだと思っていたそうです。スタッフがリッチーの電話番号を入手し直接交渉。ジューダス・プリーストのメンバーらはさっそく翌日にリッチーと会い、いくつかのリッチーの演奏を聴きジューダス・プリーストの加入を決めました。
【画像引用元:https://planetradio.co.uk/planet-rock/news/rock-news/richie-faulkner-judas-priest-19th-studio-album/】
そして、同年5月に正式に加入が公表され、ライブも遂行されました。2014年に発売されたアルバム「リディ―マー・オブ・ソウルズ」ではジューダス・プリーストのギタリストとして初のレコーディングが行われ、ジューダス・プリーストのギタリストとして定着してきました。ジューダス・プリーストのメンバーからは、「リッチーがジューダスを救った。」など評価は高く、古くからのファンもリッチーの新しいギターサウンドは高評価となっています。
K・K・ダウニングの穴埋め的な存在ではなく、しっかりとメンバーとして個性を出しジューダス・プリーストを作り上げています。
ワイルドセクシーテクニック
リッチーと言えば風になびくブロンドカラーのヘアーに、ワイルドな髭。そしてティアドロップのサングラスという男でも惚れそうなセクシーなスタイルです。
ステージではアグレッシブかつ華麗に動き回り、大きく開脚して愛機のフライングVを操る姿はメタルギタリストを代表とするようなシルエットで、ジューダス・プリーストのライブに大きな刺激を与えています。
60、70年代のハードロック、メタルを聴いてきたリッチーのギターテクニックは王道のペンタトニック系にも関わらずアグレッシブで、キレのあるプレイが特徴的です。
クラシカルながらも斬新なフレーズで簡単そうで難しい、ちょうど良く隙間を埋めてくれる、かゆい所に手が届くような気持のいいギターテクニックです。
拝啓ランディ・ローズ様。
リッチーのライブステージを観ていると、どこか見たことのあるような感じが・・・・
そうだ!ランディ・ローズ!
【画像引用元:https://sessionville.com/articles/randy-rhoads】
ランディ・ローズもレスポールとフライングVを使用していましたね。
プレイスタイルもどことなく意識しているのか似ているような気がします。
いや、絶対意識していますね。
フライングV
リッチーが使用しているギターは2ハム系のギターが多く、現在はフライングVがリッチーのアイコン的なメインギターとなっています。
【画像引用元:https://nme-jp.com/news/121181/】
Gibson Custom Shopで制作された自身のシグネイチャーモデルFlying V customを使用しています。長年Gibson社のスタンダードなフライングVを使用していましたが、シグネイチャーモデルではフロイドローズトレモロ、EMGピックアップは57/66をベースにして作られたリッチーカスタムモデルを搭載し、エボニー指板というエレガントなモデルになっています。
左右対称の大きなホワイトピックガードが印象的で、12Fのファルコンインレイも目立ちます。コントロールスイッチはボリュームとピックアップセレクターのみで、ジャックの位置もボディトップではなく側面に配置されておりライブで取り回しやすい仕様のギターとなっています。
ロッドカバーにはジューダス・プリーストのロゴが入っており、リッチー自身がどれだけバンドに入れ込んでいるかがうかがえます。
Gibson Custom Shopから世界100本限定で発売されていましたがもちろん既に完売。入手困難となっています。・・・THE ALFEEの高見沢がさっそく購入してライブで使用していました。
エピフォンからもスペック違いで発売されていましたが、こちらも限定生産のため、入手困難となっています。フライングVでこのスペックは今までになかったのが不思議なくらい人気間違いなしのエレガントなスペックです。リッチー本人もエピフォンのモデルをライブで使用しています。
リッチーは以前からEMGピックアップを愛用しており、所有しているレスポールやフライングVにも搭載しています。主にEMG/80,60,57,66を好んで使用しており、粘り気のあるコシのある図太いサウンドが特徴的です。アンプはハイゲインで力強いENGLを使用していましたが、近年ではMesa Boogie Mark FiveやDual Rectifierを使用しています。
基本的に全弦半音下げチューニングでゲージはヘヴィゲージで11-50を使用しています。
使用しているエフェクターは少なく、サウンドメイクはほぼアンプで完結しているようです。BOSS DD-7デジタルディレイがループではなくアンプの前に設置しているのは80年代の雰囲気を表現する為にあえてループを使用していないそうです。BOSS RT-20ロータリースピーカーも使用しており、80年代サウンドを再現するために愛用してるそうです。
ワウペダルはJIM DUNLOP製のcry babyシリーズを使用しており、以前はダイムバッグダレル、ザックワイルドのシグネイチャーモデルを使用していましたが近年はCry Baby Rack Moduleを使用しています。
足元にはスイッチャーのVOODOO LABのGround Control Proにワウペダルのみとなっています。
他にエクスプローラーカスタムや、フライングVスタンダード、レスポールカスタムなども使用しています。どのギターもEMGピックアップに交換されているようです。
【画像引用元:https://www.rollingstone.com/music/music-news/judas-priest-richie-faulkner-aortic-aneurysm-1237625/】
やはりランディ・ローズを意識してるかのようなレスポールカスタムも使用しています。
頑張れ!リッチー!!
リッチーがジューダス・プリーストに加入したことでライブや、新しい楽曲も評価されジューダス・プリーストの人気は再燃焼しました。2015年には英国のメタル誌「メタルハンマー」で行われた読者投票ゴールデンゴッズアワードではダイムバッグダレル シュレッダー賞を受賞するなど、多くのファンもリッチーのギタリストとしての活躍を称賛していました。
リッチー加入後2枚目となるジューダス・プリーストのアルバム「Firepower」はビルボードチャート初登場5位を記録。ジューダス・プリーストとしては過去最高位のアルバムとなりJリッチーを含むジューダス・プリーストの活躍が期待されていました。
そんな大活躍中の最中、2021年のケンタッキー州で行われたライブ中にリッチーは大動脈が破裂し緊急搬送されました。大動脈瘤と大動脈解離と診断され、10時間にも及ぶ緊急開胸手術が行われ一命をとりとめました。前兆もなく、過去に病歴やコレステロール値も正常だったため、
「これは全くの予想外だったよ...ファンの皆も定期的な検査をしてほしい」
と語っていました。
計2回にわたる手術で体調も良くなり、体力も回復してきたリッチーは2022年よりJudas Priestのツアーを再開。そして2024年にはJudas Priestのニュー・アルバム「Invincible Shield」をリリース!!
ボーカルのロブ・ハルフォードも前立腺癌を患うなどJudas Priestのメンバーも前期高齢者となりいろいろと心配ですがぜひとも、43歳になる若手リッチーの頑張りでジューダス・プリーストを引っ張っていってほしいものですね!
【画像引用元:https://guitar.com/news/music-news/judas-priest-richie-faulkner-hospitalised-major-heart-condition-issues-guitarists-well-wishes/】
Richie Faulkner Best Guitar Solo
・EMGピックアップを最大限に引き出した唸るようなギターソロはクラシカルかつモダンでワイルド!!
Richie Faulkner of Judas Priest rocks incredible guitar solo on EMGtv
・Judas Priest加入後1年目にも関わらず圧倒的な存在感で堂々としたギターソロは大胆かつ繊細でメロディアス。ランディ・ローズを彷彿とさせるプレイスタイルは男前です!!
Judas Priest Live may2012
・リッチーの武器を最大限に発揮させた圧巻のギターソロ。ロータリースピーカーサウンドでクラシカルなサウンドにも関わらず、大胆なアーミングに唸るワウ。グレン・ティプトンが信頼するのも納得です。